プロレーサー運転のトヨタのスポーツカー86で腰がぬけるのだ。
今日のメガウェブはTOYOTA86同乗会の日。
朝から天気が良くて、うれしかった。
子どもの頃、遠足の前の気分。覚えてます?
あれです。オトナになっても同じ。
私は昨年秋から、ここお台場のTOYOTA MEGA WEBのイベントに通っている。
もう10年近く前からメガウェブでクルマの試乗をしていたが、こんな面白いイベントがあるなんて知らなかった。
メガウェブをクルマのショールームのように思ってた。
だけど、実は違う。
メガウェブはお台場にあるクルマの体験型テーマパークなのだ。
りんかい線東京テレポート駅をおりて、ヴィーナスフォート方面へ向かう。
長いエスカレータを上がると、下の写真↓。
ここに上がってくると、正面に観覧車、メガウェブ、ヴィーナスフォートが見える。
映画『踊る大捜査線』で織田裕二が歩いてたところ。↓
イベント開始30分前にはメガウェブ到着。
86はトヨタのスポーツカー。
86レースで実際に使用されている車両が、全国各地からお台場に集結。
プロレーサー運転の助手席に乗れる。
5台の86が最大160km/hですっ飛んでいく。
まるでクルマのブルーインパルス。
私は86同乗会は2度目。
15時の回に事前に電話予約してた。
イベント前日まで電話で予約できる。
当日でも空きがあれば参加できる。
これが意外に知られていないようだ。
幸運にもたまたまイベント当日にメガウェブを訪れた人だけがこのチャンスを知るのだ。
だって、無料だもの。
1台に1名乗車できる。
お台場MEGA WEBのWEBサイトのイベントページで詳細がわかる。
ライドワンの受付でうろうろしていると、レーサーの皆さんがやってきた!
時速160kmの猛スピード・急加速で回転するタイヤから沸き立つ煙とニオイ、鳴り響くエンジン音が五感を刺激する!
レーサーの皆さんの挨拶からイベント開始。
左から松原亮二選手、水谷大介選手、田ヶ原章蔵選手、神谷裕幸選手、太田光紀選手。
選手たちの楽しい挨拶が終わると、イベント実況MCの本部(もとべ)さん登場。
初めてこのメガウェブイベントを見たとき、疾走するクルマのスピードに加えて、場内に流れる本部さんの実況を聞いてモータースポーツを体感した。これがTVで見るレースなんだって。
とめどなく流れるナレーション。
マシンの性能、コース説明、選手の経歴など、86イベントの見所を解説していく。
本部さんも元レーシングドライバー。現在はプロドライバーとして、メガウェブではドライビング講習でインストラクターをされている。
どうりでただの実況ではない、レーサー視点からの解説だから観客を惹きつけるんだ。
私は本部さんのイベント実況を毎回楽しみにしている。
チェッカーフラッグの合図でエンジン全開。
5台の86が順番に走り出る。
タイヤ煙が立ち上がり、タイヤの焼けるニオイが漂う。
これがモータースポーツなのだ!
下の写真でチェッカーフラッグを振っているのも、元レーシングドライバーで、現在プロドライバーの鴨下さん。
私は先日受講したトヨタドライバーコミュニケーションで、鴨下先生に運転を教えていただいた。鴨下先生はYouTuberで、かもチャンネルというYouTubeチャンネル(Hideyuki Kamoshita)をもっている。
参加の皆さんを乗せた5台の86が、観客の目の前を疾走していく。
田ヶ原選手は一流のパフォーマーなのだ!
15時の回になって、私も同乗した。
今回は田ヶ原章蔵選手。
田ヶ原さんは、実はSuper GTやスーパー耐久に参戦したり、レーシングチームの監督もしたり、TV・ラジオ出演したり、タイヤ開発ドライバーをしたりのバリバリのレーサー。
このレーサーは攻める運転。
ほかの4名の選手とはまるで違うのだ。
観客の目の前まで迫ってくるし、タイヤを滑らせてるし、クラクションはガンガン。
見ているお客さんたちを楽しませてたのを見てたので、田ヶ原選手のクルマに一度乗ってみたかった。
それが今回実現した。
チェッカーフラッグが振られ、スタート。
いっきに100km/h以上に加速していく。
このコースは試乗でいつも制限時速40km/hで走ってる。
富士のスピードウェイでもないんだから、100km/h以上出すような直線でもないんだ。
それがわかるから怖さが増していく。
私「前から田ヶ原さんのクルマに乗ってみたかったんです。とってもアグレッシブだったから。」
田ヶ原選手「ありがとうございます。この体験も今回一度きりかもしれないので、いい思い出にしてほしいとあれこれ考えてます。」
(平然と落ち着いた、そしてにこやかな大人の語り。)
私(田ヶ原さん、いいひとなんだ。いやいや、時速160km/hでアクセル踏んで、ヘアピンのカーブでタイヤを滑らせて煙を出してる人が言うセリフじゃないでしょ。)
乗ってみると、私と話しながらアクセル全開、全力ブレーキ。
「ウワーーーー」
「ひゃ~~~~!」
「アーーあーー。」
私の変な悲鳴が車内に響く。恥ずかしいと思う余裕もない。
私が乗る田ヶ原選手の86車両は、前を行く水谷選手の86にどんどん迫っていく。
下の写真は、イベント会場の観覧席から見えないヘアピンをドリフト、サイドターンしてる様子。煙を吐いてる。タイヤがキュルキュル。横Gかかってます。
コワイけど、楽しい。
座席上のバーを握り締め、必死にしがみついてた。
クルマを降りたら、吐きそうになった(笑)。
膝がガクガク。
メガウェブのイベントは一流のエンターテイメントなのだ!
私も運転する。免許をとって、25年くらい。
クルマの運転ができるひとは大勢いる。
だけど、プロのレーシングドライバーは桁違いの運動神経、動体視力を駆使して、クルマを操るのだ。レーサーはアスリート。
レースはモータースポーツ。それを実感する。
運転のプロのスゴ技を目の当たりにするのだ。
田ヶ原章蔵選手の物腰が柔らかいのに驚いたし、
プロのレーサーのプライドを見せてもらえた。
このメガウェブの同乗会イベントにいくつか参加してみて、車の運転がおもしろくなってきた。それまでは、ただ移動する手段だった車。
それがひとが操る道具だと感じるようになった。
昨年秋、雑誌『ベストカー』イベントで、日産GT-R開発者、“クルマの神様”水野和敏さんのお話を聴く機会があった。水野さんが、クルマはひとを楽しませる道具なんだって言ってた。
そのことを今回も感じられた。
イベントの最終回が終わり、撤収のお忙しいところ、ご挨拶させてもらい、写真もご一緒に撮影させていただいた。
今日も楽しませてもらえて、幸せだった。
田ヶ原選手が猛スピードで走行中の車内で言ってたことを思い出した。
「参加してくださってる皆さんが、この一回きりの体験かもしれないけど、いい思い出になればいいと思ってるんです。」
私はそれを聞いて感動した。
座席にしがみついて、悲鳴をあげながら。。。
田ヶ原さん、感謝です!
こんなスリリングな経験、一生忘れませんから(笑)。
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