歴代の名車にプロレーサーの運転で同乗できるのだ!
3月21日(祝・月)。
今日はヒストリック・カーの同乗試乗会だ。
朝11時オープンに合わせて、お台場に到着した。
いつもの試乗ができるライドワン受付と違い、今日はヒストリーガレージに向かう。
ビーナスフォートの建物の、フジテレビ側から見て右端にあたる。
正直なところ、今回は行こうかどうか迷った。
私は車の運転は大好きだが、名車にはあまり興味がないのだ。
鉄道好き、いわゆる“鉄”の世界でも、
鉄道に乗るのが好きな人(乗り鉄)、写真を撮るのが好きな人(撮り鉄)といろいろ違うそう。
だからちょっと違うのだ、今回のイベントは。
だが、一度もヒストリックカーのイベントに行ったことがないので、どんなものかだけでも見に行こうという程度の軽い気持ちで来た。
ヒストリーガレージ1Fの噴水広場からライドワン試乗コースを、ヒストリックカーが走っているのに気づいた。
テスト走行をしているようだ。
急に気持ちが高鳴ってくる。
ヒストリーガレージに渡る橋を歩いていると、つなぎ姿のスタッフが目に入る。
(おー、ヒストリーガレージのレストアの人達だ!)
日頃、ヒストリーガレージに展示されてる貴重なクルマの数々の整備をしている匠の面々なのだ。
ヒストリーガレージ1Fを見下ろすと、
な・なんと、いつものレーサーの方々がいるではないか!
田ヶ原さん、本部(もとべ)さん、そしてリーダーのチャンプ藤田さんも!!
これは今日もスゴイことになってきた。
みんなで作戦会議か?
急にドキドキしてきた。
(もしかしたら、いつものプロレーサーの人達がヒストリックカーを運転するのか!)
ぷらぷら歩いていたが、ここから小走り状態で、ヒストリックカーの会場へ。
歴代の名車にどんどん惹きつけられていく。。。
ヒストリーガレージ1Fの会場に着く。
事前の電話で予約できるのだが、当日予約で長い列ができている。
(これは大人気だ。)
(これはちょっと無理そうだな)
私は同乗はしませんよ、平気ですよという素振りで、当日予約のたくさんのお客さんが並ぶ列を通り過ぎる。
(乗れなくてもいいじゃないか。自分に言い聞かせた)
噴水前に並ぶヒストリックカーが見えた。
(よし、今のうちに写真撮っておこう)
噴水広場に出た。
やはり今日はいつもと違う。
まるで外国に来たみたい。
ヒストリックカーが勢ぞろいでより一層華やかなのだ。
まずは、トヨタクラウン 豪州ラリーレプリカ。
このクルマは同乗できない!
この日のために、トヨタの博物館からやってきたらしい。
今回の目玉、トヨタ2000GT。
プロトタイプで世界で9台しか生産されておらず、現存している2台のうちの1台がこれ。
同乗予約で人気ナンバー1。
子どもの頃、ミニカーを持っていた記憶がある。
私の中で思い描くスポーツカーの姿がまさにこれなのだ。
わたしはこれが見たかった。
映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のデロリアン。
展示しているのは、以前にヒストリーガレージで見たことがある。
今回はこれが動くのだ。
ヒストリックカーには乗れないようなので、ライドワンで走ってくるクルマの写真を撮影することにした。ビーナスフォートの中を通って、メガウェブへ向かう。
イベントスペースはタミヤRCカーフェスティバルで大盛況だった。
ライドワンカウンターには誰もいない。
これも普段なかなか見れないので、私にとっては貴重な風景だ。
ここで写真をパチリ。
いつも来ているので、少しちがったシーンが見れるとちょっと得した気分になる。
ライドワンカウンターの前には、特別仕様のパトカーが置かれていた。
お客さんがいないのがちょっとさびしい。
イベントスペースの人だかりが見えた。
(そうか、タミヤのイベントがやってるんだ)
ラジコンカーのメーカー主催の大規模なレースが開催されていた。
会場は親子で参戦する人達でいっぱい。
メガウェブでこれほど人が集まるイベントを初めて見た。
熱気に驚く。
やった~!ヒストリックカーに同乗できた~!
トヨタ2000GTが一番人気で早々に予約で埋まっていた。
2番人気はデロリアン、3番はキャデラックみたい。
どうやらソアラはあまり人気がない様子だ。
一番早く乗れるというので予約する。
500円を受付でお支払いして、待機。
ソアラを侮ってはいけない。
時間になってみると、ドライバーは石澤(こくざわ)選手だった。
石澤さんはにこやかな優しい雰囲気の好青年だ。
おかげで少し緊張がとれてほっとした。
ソアラ2800GTに乗り込む。
なんとも懐かしい。
昭和の香りがプンプンする。
1981年のクルマ。
このソアラから、スピードメーターがデジタル式に、ミラーが電動式になったりしたそうだ。
デロリアンでなくても、タイムスリップした気分になっていく。
走り出す。
普段、試乗で走っているコース1.3Kmを走行する。
直線コースでどんどん加速していく。
エンジン音も思ったより静か。
スムーズに加速していく。
(おいおい、これは楽しいじゃないか~~~!)
オートマでギアチェンジが滑らかなのもソアラの特徴だそうだ。
気持ちがいいのだ。
ライドワン前を通過する。
観客の方々から手を振ってもらうのは、クルマに乗っているとこんなにもうれしいものかと初めてわかる。
天気も晴れだして暖かくなっていたので、気分も最高。
終了後、記念撮影をしてもらう。
石澤選手も現役のプロレーシングドライバーだ。
今年はF4に乗るそうだ。
オートマでも運転の上手い人を助手席で見れるのは勉強になる。
ソアラを満喫した。
(自分でも運転したいなぁ)
スカイライン2000GT-Rにも乗った!
ソアラに乗って、同乗の面白さがわかった。
これはまだ予約が空いてるのに乗らねば。
スカイライン2000GT-R(1970年)で予約が取れた!
今回のヒストリックカーではないが、最近の日産GT-Rには2ヶ月ほど前に横浜の日産ギャラリーで公道を試乗した。
映画『さらば あぶない刑事』の撮影に使用されたのと同型GT-Rだった。
時速360Km/hまで出る日本が誇るスーパーカー。
その起源になってるのがおそらくスカイライン2000GT-Rなんだろうと思い、是非とも乗りたかったのだ。
NISSANのクルマの中で、GT-Rは特別なクルマなのだ。
昨年秋に、GT-R開発者で、クルマの神様、水野和敏さんのお話を聴く機会があった。
水野さんのお話を聴いてから、クルマを見る目が劇的に変わった。
それ以来、GT-Rのファンなのだ。
トヨタのメガウェブで日産車に乗れるなんて思いもしなかった。
感激だった。
予約時間になった。
シートベルトは胸の前で止める。
飛行機のコクピットみたい。
これはおもしろかった。
ギアの掴む部分が木製。
レトロな雰囲気だ。
走りだした。
私「うわっ、ソアラと全然ちがう!路面をじかに感じる!」
発進してすぐにわかるのだ。
(これは面白いぞ)
噴水広場を抜けたら、スタッフの皆さんが手を振ってくれた。
ワイシャツ姿の水谷選手の姿も見える。
(みんなで手を振ってくれる。うれしいなぁ~)
直線コースに入った。
どんどんスピードが上がっていく。
私「わーーー、すごいぞーーー!」
これはスポーツカーだ。
足の下からの振動で、路面が走っていく様子が見えるよう。
これはたまらない。
ギアチェンジもスムーズ。
やっぱり木村選手もうまいなぁと感心する。
終了後、木村選手と一緒に記念撮影。
木村選手は86ワンメイクレースに参戦しているプロレーサー。
乗せてもらえてほんと嬉しかった。
ヒストリックカーは懐かしい思い出を蘇らせるのだ!
あまりヒストリックカー同乗試乗会に乗り気でなかった私。
写真撮影だけでいいと思ってた。
けど、乗ってみてびっくり!
おもしろいんだから。
ヒストリーガレージで展示されてるクルマを、レストアの匠たちが整備して走らせるのがこのイベントの醍醐味。
それもプロのレーシングドライバーの運転を横で見れる。
1台500円で体験できるのはお得。
1年に何回かしかないらしいこのヒストリックカーイベント。
写真はもちろんですが、乗ってみたほうがいいですよ。
ヒストリーガレージでは、トヨタはもちろん歴代の名車の展示を見れる。
しかしこのイベントでは、名車が眠りから醒めて動き出すのだ。
エンジンがかかり、ブルブルいって、プーンと排気ガスのにおいが漂う。
クルマが生き物のように動き出すのだ。
いつか乗ったあのクルマ。
エンジン音、排気ガスのにおいで懐かしい思い出が蘇ってくる。
デロリアンでなくても、ヒストリックカーはタイムマシンなんだと気づいた。
お客さんはもちろん、ドライバー役のプロレーサー、MEGA WEBスタッフ皆がクルマのまわりで幸せそうにニコニコ笑ってた。
それぞれの思い出のなかへ、ほんのひととき旅してたのかもしれない。
胸の奥がちょっと熱くなる、あの懐かしさを感じながら。。。